弘法大師 御年二十一歳

真魚様は和泉の槇尾山寺において権操大徳僧正に剃髪得度を終えて《沙門教海》の法名を頂きましたが南都仏教の論学を理解し、かつ重要な論書の内容を記憶に留めた南都官大寺仏教の論学講筵に出ながら大乗の『空』の真髄を極めるために名を『如空』に改めました その後各地を山岳修行《陟覧修練》されながら土佐の室戸岬の岩窟にて瞑想をして虚空蔵求聞持法を何日も唱え続け《百万回に及ぶ》ついに岩窟の中で《明けの明星》が如空の口の中に飛び込んできました如空は口に入ってきた明星を海中に吐き出しましたが明星の光は暗き夜の海中でも光を放ち続けました、その光景は『空と海』とが一体になり周り一面が照り輝くものでした。
覺王山歳弘法堂では土佐の室戸岬にて虚空蔵求聞持法を唱える沙門如空の尊像を祭祀致しております。
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